【入力インピーダンス/出力インピーダンスの話】ロー出しハイ受けのルール

【入力インピーダンス/出力インピーダンスの話】ロー出しハイ受けのルール
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どうも!ぎたぺん(Twitter)です!

 

今回は少し技術的な話になりますが、インピーダンスについて見ていこうと思います。

 

インピーダンスという言葉、聞き慣れないかもしれませんが、れっきとした音楽用語です。

いや、音楽用語というのは少し語弊がありますね。

厳密に言うと電子工学分野の用語ですが、エレキギターやアンプ、エフェクター、スピーカーなどのオーディオ機器は電気を使って動いているので、電子工学と密接に関係しています。

このインピーダンスの話を知らないと、アンプやインターフェースと繋いだ時に「あれ音が小さいぞ?」とか「こもってね?」とかの音質トラブルにハマってしまいますので、是非知っておいて欲しいです。

 

さて、早速ですが、インピーダンスというのは”交流信号に対する電気抵抗”です。

理科の授業で習ったような、抵抗Rだけが存在するような回路は世の中の機材にはほとんど無く、実際にはコンデンサやら何やらの部品がたくさん載っかっています。

抵抗の抵抗値が一定なのに対して、これらの部品は信号の周波数によって電気の通しやすさが変わります。

このような”周波数に影響される電気の通しにくさ”を含めた回路全体の抵抗値を”インピーダンス[Z]”と言います。

 

で、タイトルにもある通り、機器間の入出力インピーダンスの関係が本題です。

 

実際の接続例を用いて見ていきましょう。

 

例えば、ギターとアンプを接続する場合を考えます。

ギターを弾くとき、出来るだけそのギターの本来のパワーをアンプに伝達したいですよね。

そこで重要なのが”インピーダンス整合”です。

 

「ギターの出力インピーダンス=アンプの入力インピーダンス」とすることで、ギターのパワーを最大限に伝達できるのです。

インピーダンスが合っていないと (特にギター>アンプの場合) 、音痩せなどの症状が起きます。

 

「じゃあ合わせればいいんでしょ?」

 

そうです。

が、ここでひとつ問題が。

 

現実問題、インピーダンス整合をとるのはほぼ不可能なのです。

なぜなら、ギターはメーカーやピックアップによって出力インピーダンスが様々ですし、エフェクターを繋ぐことでも変わってくるからです。

「俺はこのギターしか使わないし自分のアンプも持ってるぜ!」というなら、アンプ側の入力インピーダンスをいじってギターの出力インピーダンスに合わせればいいですが、普通はそんなわけにはいきませんよね。

 

そこで、その解決策として”ロー出し・ハイ受け”のルールというのがあります。

実は、インピーダンスの関係が、「ギター>アンプ」はNGですが、「ギター<アンプ」であればそれほど問題はないのです。

だから、各社ギターアンプメーカーは「ギター>アンプ」を避けるために、アンプの入力インピーダンスをギターの出力インピーダンスよりも遥かに大きく設定しています。

これはアンプに限った話ではなく、エフェクターやオーディオインターフェースなど、ギターが接続される可能性もある機器はいずれも、ギターの出力インピーダンスを大きく上回る入力インピーダンスになっています。

「とりあえずこれだけ大きければどんなギターがつながれても大丈夫っしょ」って感じです。

こうすることで、音痩せを防ぐことができます。

 

ちなみに、ギターアンプやインターフェースでは入力インピーダンスをHighかLowか選べるものが多いです。

HighとLowで音が変わるので、聞き比べてみると面白いですよ。

Roland JC-120 フロントパネル

 

今回は、機材の入力インピーダンスと出力インピーダンスについて解説しました。

なお、以下の記事でより詳しく解説されていますので、興味ある方は是非読んでみてください。

http://eman-physics.net/circuit/matching.html

 

ではまた。

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