どうも、ぎたぺんです。
タイトルの通り、ついにギターケーブルをワイヤレス化しました!
購入した製品はこちら・・・
ワイヤレスシステム自体は前々から買おう買おうとは思っていたものの、音の良し悪しに直接関係するわけではないのでなんだかんだ後回しになってました。
ですが、最近ケーブルの煩わしさに耐えかねてようやく導入したところ・・・
「めっちゃ快適やん」
この一言に尽きる。
お金で解決できるストレスはさっさと解消しておくに限ります。
というわけで今回は、BOSS – WL-50 を選んだ理由と、良いところ・イマイチなところをまとめてレビューしていこうと思います!
目次
1. なぜ WL-50 を選んだ?
まず最初に、ワイヤレスシステムの購入にあたって僕が求める条件は以下でした。
- トランスミッターをギタージャックに直結できること
- レシーバーをペダルボードに組み込んでおけること
レイテンシーを感じないことは大前提なので省略して、主にこの2つです。
1つ目について、トランスミッターをストラップに取り付けるタイプもありますが、家で弾く時はストラップを着けないので、トランスミッターをジャックに直挿しできることは絶対条件です。
2つ目に関してですが、僕は普段常にリアンプのルーティングでギターを弾いているため、ギター信号をインターフェースに直結してます。
そのため、正直ペダルボードに組み込めないタイプのレシーバーでも問題はないのですが、組み込めるタイプのレシーバーはトランスミッターをドッキングすることで充電できるという点で、充電時のストレスが比較的少ないです。
ストレスフリーの環境を目指す僕にとってはひと手間でも減らしたいので、組み込めるタイプであることも条件にリストアップしました。
で、これらの条件で各社各モデルから絞っていくと、以下の製品が残ります。(2021/6/19時点 サウンドハウス)
簡単にそれぞれの特徴をまとめてみました。
WL-50 | Relay G10 | Relay G10S | CWS-24GB | |
表示系 |
・POWER インジケータ |
× |
・受信インジケータ(3段階) |
・LCD ・電池残量インジケータ(3段階 / 送信機側に搭載) |
OUTPUT数 | 標準モノ | ・標準モノ ・XLR |
・標準モノ ・XLR |
・標準モノ x3 |
レイテンシー [ms] | 2.3 | 2.9 | 2.9 | 3.9 |
伝送範囲 [m] | 20 | 15 | 40 | 60 |
受信機の給電方式 |
・DC 9V |
USB Micro-B |
・DC 9V ・USB Micro-B |
・DC 9-12V |
送信機の充電方式 | ・受信機へドッキング ・USB Micro-B |
・受信機へドッキング ・Relay G10T USB Cable |
・受信機へドッキング ・Relay G10T USB Cable |
・充電用ドックへドッキング |
チャンネル選択 | × (AUTO) | × (AUTO) | ○(1~11 / AUTO) | ○(1~8) |
ケーブルトーン | ○(OFF / SHORT / LONG) | ○(3m) | ○(OFF / 3m / 9m) | ○(0 ~ 30m) |
その他特徴 | ・標準モノINPUT | — | — | ・ABCスイッチャー機能 ・MUTE機能 |
価格 [\] | 22,000 | 19,300 | 26,680 | 19,800 |
各項目をひとつずつ比較すると長くなってしまうので、サクッと消去法でいきます。
まず、Relay G10 について、レシーバーの給電方式がUSBのみです。
ペダルボードに組み込む前提なので DC IN が無いのが痛いです。
僕は基本家でしか弾かないのでコンセントから給電することは容易ではありますが、省スペース化のためにもできればパワーサプライからまとめて給電したい。
ということで Relay G10 は候補から外れます。
続いて、CWS-24GB。
他の3機種はレシーバーへドッキングすることでトランスミッターを充電できますが、こちらはできません。
専用の充電ドックを使う必要があります。
先ほどと同じように、家でしか弾かないのでコンセントを使えばいいのですが、なるべく省スペース化したい。
よって CWS-24GB も候補から外れます。
残るは WL-50 と Relay G10S ですが、正直あとは価格で決めました。
機能や外観を比べると Relay G10S に軍配が上がりますが、WL-50 に不満があるかと言うと全くない。
OUTPUT数もひとつで十分ですし、自宅なので混信の心配もないためチャンネル選択機能も不要。
それで5000円弱安いので、僕のスタイルからすると WL-50 が最適だと判断しました。
2.WL-50 のいいところ
2-1.何と言ってもストレスフリー!
僕がワイヤレスシステムを導入した一番の理由です。
「演奏において”自分の身に触れる機材(※)”はなるべくワイヤレス化すべし」というのがぎたぺん語録にありましてですね。
※例えばギターとかヘッドホンとか。
まず単刀直入にケーブルって邪魔なんです。
行動範囲や体の向きなんかも制限されてしまいますからね。
それがストレスになってモチベーションが下がるようでは元も子もありません。
僕の環境も長年ケーブルの煩わしさに悩まされてきましたが、ついにギター->ペダルボード(インターフェース)の経路においてはその煩わしさから解放されました!
後はモニターヘッドホンがワイヤレス化されれば言うこと無いんですが、令和3年現在ではそのような製品は存在していないようですね・・・(頑張れ各社オーディオ機器メーカーさん!)
2-2.挿すだけお手軽セッティング
WL-50 の利点のひとつとして、トランスミッターとレシーバーの接続が非常に容易だという点が挙げられます。
- レシーバーにドッキングして10秒ほど待つ
- 終わり
え?これだけ?!って心配になるレベル。
あとはトランスミッターをギターに挿せば音が出ます。
一度接続してしまえば、電源を切っても次回からは接続手続き無しでそのまま使えます。
ギターケーブルに代わる製品なので、使い方がシンプルなのは非常に重要なポイントだと思います。
2-3.業界最速!?レイテンシー 2.3ms!
全てのワイヤレス製品を調べたわけではないので断言はできませんが、僕が調べた中では最も低遅延でした。
機種 | レイテンシー |
BOSS – WLシリーズ | 2.3 ms |
Line6 – Relayシリーズ | 2.9 ms 未満 |
CLASSIC PRO – CWS-24GB | 3.9 ms 未満 |
Xvive – XV-U2 | 6 ms 未満 |
NUX – B-1/B-2/B-5 | 5 ms 未満 |
SHURE – GLXD16 | 4.0 – 7.3 ms |
なんと2.3ms!
音が空気中を伝わる速度は秒速340mなので、2.3msと言うと約80cmの距離にあるアンプから音が聞こえるのと同じです。
普通にライブハウスのステージで演奏してる感じの聞こえ方。
表からわかるように、どの製品も10msを切っており実際ライブなどで演奏する分には全く問題ないです。
ですが、僕は宅録でも使いたいのでなるべく低遅延な方が安心ではあります。
2-4.ワイヤレスの恩恵!フロアノイズが低減される!
これはですね、まさにワイヤレス化の副産物ですね。
購入検討時は想定していなかったので棚からぼたもちでした。
パッシブピックアップのギターはインピーダンスが高いので、その状態でケーブルを引き回すとどうしてもフロアノイズが乗ってしまいます。
さらに僕みたいに「ギターは歪んでなんぼじゃい!」な人間が使うと、歪みエフェクターやアンプでゲインを稼ぐので、ノイズも大きく目立つようになります。
フロアノイズとは?
ギターをピッキングしていない状態でも”シャー”とか”サー”ってなってる厄介なアイツのこと。
ギター、ペダルボード、アンプなどを含めたシステム全体に元から存在するノイズのことを言います。
実際に有線の場合とワイヤレスの場合とでフロアノイズを比較したのでお聞きください。
有線の場合
ワイヤレスの場合
ね?全然違うでしょ?
もちろん、ギターからアンプやインターフェースまでのケーブルの引き回し方や各機材の配置を考えてノイズを低減することはできますが、面倒くさいですよね。
特に家で弾く場合はスペース的な制約もあるし、なかなか思うように低減できない可能性もあります。
だったら、そもそもノイズ乗らないワイヤレスシステムを使えばいいじゃん?
これが僕の答えです。
また、フロアノイズを気にしなくてよくなるため、ノイズリダクションのスレッショルドを下げることができ、自然なサスティーンを得ることにも繋がります。
※あくまで僕の環境での話で、環境によってはノイズが低減しないことも考えられますのでご了承ください。
3.WL-50 のイマイチなところ
3-1.トランスミッターが出っ張る
トランスミッターが突起物として出っ張る形になるので、ギターの取り扱いには要注意です。
ギターケーブルの場合でも同じように出っ張りますが、トランスミッターはケーブルに比べて高価なので、気を遣うようにしてください。
ワイヤレスが快適で気持ちよくギターを弾いた後、普段通りにスタンドに置こうとしてぶつかっちゃってテンションガタ落ち…みたいなことは十分に考えられます。
心配な方は吊り下げ型のスタンドを使うか、壁掛けするかしてください。
(そもそも、挿しっぱの状態だとバッテリーを消費するので、その状態でスタンドに置いておくことはないかもしれませんが、慣れないうちは気を付けてくださいね)
3-2.ギターによっては使えないものがある
これは要注意次項です。
BOSS公式からもアナウンスされていますが、ギターによっては WL-50 が使えないことがあります。
BOSSのWLシリーズのトランスミッターは、ジャックに挿した時にプラグの根本の小さい物理スイッチが押されたことでONを判断します。
で、ギターの形状によってはトランスミッターを奥まで差し込めず、このスイッチが十分に押されないためONしない問題が発生します。
また、一部のアクティブピックアップ搭載ギターでは、電気配線の仕様上音が出なくなったりノイズが乗ったりするみたいです。
購入前にご自身のギターで使えるか調べて下さい。
ちなみにうちのギター3本は全部いけました。
- Strictly 7 Guitars – Cobra JS7
- SCHECTER – KR-1
- Ibanez – RG
3-3.使用環境によっては音切れが発生するかも
これも要注意です。
ワイヤレス製品の宿命といえばそれまでなんですが、世の中の大衆向けワイヤレス製品では2.4GHzという周波数帯の電波が使われることが非常に多いです。
BOSSのWLシリーズをはじめ、本記事で紹介している他社製品も含めたほとんどが該当します。
その周波数帯にはBluetoothやWi-Fi、複数のワイヤレスシステムなどいろんな電波が飛び交っているので、環境や状況によっては音切れが発生するかもしれません。
とはいえ、WLシリーズを普通にライブで使っている方もたくさんいらっしゃるようですし、そこまでシビアになることはないと思いますが、音切れするかもという意識はお持ちの上でご検討ください。
4.まとめ
はい、というわけで今回は BOSS – WL-50 をレビューしてきました。
もうね、ワイヤレスシステムは「快適」の一言に尽きます。
こんなに快適ならもっと早く買っておけばよかった。
ワイヤレスならではの注意点はありますが、それを差し引いても導入する価値の高い製品だと思います。
僕は今回、自分の演奏スタイルや環境を考えた結果 BOSS – WL-50 を選びましたが、他のメーカーにも良い製品はあります。
もっとシンプルでいいとか、ライブ中心で使いたいとか、ご自身の用途に合わせて検討してみてください。
ワイヤレスでストレスフリーなギター演奏を!
ではまた。
今回ご紹介した製品を含めたギター・ワイヤレス製品をいくつか貼っておきます↓↓↓